心大海のごとし

幸せな事
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毎週水曜日の更新

おはようございます!今週の担当は Toshi です!

奈川の人は、奈川に住む人々の事を、自分の家族のように心配したり、優しくしてくれる。

最近、YOASOBIの「アンコール」という歌を聴いて、思い出したことがありました。

今回は、思い出した事について、書きたいと思います。

私は、福祉の仕事をしています。
奈川に来て、たくさんの方から、色々な言葉をいただきました。
今回は、その中の1人の方をご紹介いたします。
出会いのきっかけは、介護保険利用料の支払いをしてもらうため、自宅を訪問してからです。
その方は、気難しいという噂があり、ドキドキしながら、お会いしました。
訪問して話をすると、その方は、自分の生い立ちから、現在に至るまでをお話ししてくださいました。
今は、仕事をし過ぎて体を壊してしまったので、薬を飲みながら、生活しているという事で、
「お前も、仕事で不当な仕打ちを受けたら、黙ってないで、もっと給料あげろとか言った方がいいぞ!」というアドバイスをいただきました。笑
それからというもの、たまに会社にその方から電話が来るようになりました。
話すことは、先程の内容と、生き方について。
口癖が、「俺は、自転車操業、火の車」
「何処かに、枝っぷりのいい木とロープないか?」でした。
私は毎回、「柿の木を探しておきますね。後、ボロボロのロープですね」と返事をして、
「柿の木は、すぐ折れるからダメだ」笑笑
というやり取りをその方としてました。

「仕事はどうだ?上手くいってるか」と心配してくれるようになり、
年賀状や暑中見舞いをくれるようになりました。

「どんなに嫌な相手でも、挨拶だけはしろ」とか、
「心大海のごとしという事がある、
心は、いつも大海のように広くしていて、そこに石を投げられても、広い海は、荒れたりしない、いつもその状態でいる事だ」と教えていただきました。

福祉は、お互い様。
この方は、自分の存在価値を話を聞いてくれる私に見出していたかもしれない。
それが、生きる糧となっていたなら、福祉は、意味のあるものになる。私もこの方がいるから、福祉という仕事ができていると感じていました。

年賀状が届いた。
そこには、「俺が死んだら、おれの墓に線香を一本、立ててくれ」と書かれていました。

いつもの冗談だと思っていた。

その方から電話が来た。

「やっぱり、体が大事だな。配食弁当をとりたい」と言われたので、手続きをし、これからまた、元気に生きていくと思った矢先だった。

私は、彼のお墓を彼から教えてもらっていたから、線香を1本、あげた。

彼の家の前を通るたびに、心大海のごとしを思い出す。

奈川には、家族と同じくらい、私の事を心配してくれる人々がいる
ここは、そんな所。

【更新頻度】毎週水曜日+伝えたいことがある時