毎週水曜日の更新

こんにちは。ささまるです! 今日はちょっぴり真面目に。

奈川で生まれ育った若者のリアルな葛藤をお話してみようと思います

それは「私は将来どこに住んで、どこの人として生きていくのだろうか?」ということです。

私は子どもの頃から奈川で育ち、今年で25歳になります。

奈川の自然が大好きで、だから住んでいると言っても過言ではありません。しかし実のところ、元から奈川を愛していたわけではありませんでした。

私の子ども時代は、ないものねだりと田舎コンプレックスの塊。

奈川を「イケてない」と感じていて、「あたしは将来東京に出てバリキャリの女になる!」と根拠もなく思っていました(笑)

けれどもそんな上辺だけの憧れは儚く散り、高校進学のため松本市街地に出ただけで空気に馴染めず挫折。それでもどうにか18で上京したのですが、松本でダメだった人間が東京でやっていけるはずもなく、たった2ヶ月で泣きながら地元に戻って来る羽目となりました。

しかし皮肉なことに、そうなってやっと奈川の魅力に気付いたんです。今の私は奈川が大好きです。

自然の豊かさと食の美味しさ、そして観光地化されていないありのままの田舎の姿。これらは全てかけがえのない資産であり、他にはなかなかない魅力だと思っています。

見渡せば山があること、窓から絶対に緑が見えること、空気が綺麗なこと、星がよく見えること、川のせせらぎや木々のざわめき、子鳥のさえずりがクリアに聞こえること、春夏秋冬全部の匂いが濃いこと、桜や紅葉が遅くて街と2度楽しめること、水が美味しいこと、夜はちゃんと暗いこと、静かなこと・・・

私は元々こんな世界が当たり前で育ってしまったから、東京のビルでできた山を見て「やばい。死ぬ。あのド田舎に帰りたい。」と心が悲鳴を上げたのも無理もないのかもしれません。

だから私は、奈川にできる限り住み続けたい。 

ただ、それにはぶち当たってしまう壁があるのです。

仕事と結婚です。

このまま奈川に住み続けるのか?それとも出て行くのか?24歳も終わりの今、私もついにそんな人生の岐路を迎えてしまいました・・・

「奈川に住みたいから住もう!」と簡単には決められない現実があるのです。

まずは仕事について。

私は今奈川で働いていますが、経済的にこの先が不安です。

もし私たちのブログを読んで奈川に来たい、そして奈川でできる仕事をしたいと考えてくださる人がいるのであれば、念の為伝えておきたいこと。

それは、奈川の中で正社員として昇給を狙ってしっかり稼ごうとすれば、勤め人では厳しいということです。

これは奈川にはあまり仕事がない上に、お給料も安いから。自分で宿などを経営するにしても、観光客自体が少ないので簡単ではないし、昨今浸透してきた在宅ワークで生計を立てるにしても、ネット環境が街ほど良くないという大きなマイナスポイントがあります(今はだいぶ良くなりましたけどね)。

ちなみに、奈川の旧友たちの今の職業を知っているだけ挙げてみると、教師、銀行員、看護師、保育士、介護士、ペットショップ店員、工場勤務、IT系など。

いずれも奈川には存在しない職種ですね(笑)

こんな状況では、奈川に未来ある若者がなかなか集まらないのは仕方ないよなぁ、と思ってしまいます。

次に、結婚について。

現在、私には結婚を視野に入れてお付き合いしている人がいるのですが、彼の職場は市内。

彼もまたIT系の職種なので、この先も街場を離れることはないと思います。そんな彼と共に暮らすとなると、私が奈川を出て街に住むのが妥当な選択。なぜなら、奈川から街に通うというのは結構大変なことだからです。

理由は主に以下の3つ。

1つ目は、とにかく通勤の大変さ。

私の実家がある場所からでも市街地までは車で往復2時間弱。そこに加えて通勤&帰宅ラッシュ、そして冬は雪の日も。

彼は残業が少なくないので、毎日通って欲しいとは申し訳なくて言えません(笑)

2つ目はお金の問題。奈川は、家賃は安いですが、それを帳消しにしそうなのがガソリン代と暖房代(灯油代)。

私の28Lの軽自動車は、松本まで往復4回分でガス欠です。どうしても家計の負担になってしまうし、冬、薪ストーブ利用者がいる中で私は石油ストーブ利用者なので、ストーブの灯油代もかなりかかってしまいます。

3つ目は、無視できない感覚の違い。

街で普通に育った彼と、コンビニも信号もない田舎で育った私。どうしても価値観が違ってしまいます。たとえば同じ街の出身でも、元々田舎が好きで奈川に来たタイプの人はすんなり馴染めると思いますが、そうでない人がこの不便さに慣れるにはかなりの努力を要するはず。

彼は東京から地元の松本に帰ってきた田舎好きの人ですが、奈川ほどの田舎というとまた話が違ってきます。私はこれまで、街から奈川に嫁いできたけれど、田舎が嫌で出て行ってしまった人もたくさん見てきました。

以上のことが、街出身で街に勤める人と奈川に住むのは難しいと感じる理由です。

ちなみに私の世代の奈川っ子はどうしているかというと、高校進学と共に奈川を出たら戻って来ないのが普通です。おそらくみんな奈川に住むだなんて考えたこともないでしょう。

中には残っている人もいますが、私同様、社会にうまく馴染めなかった経験がある人たちがほとんどです。

子どもの頃に出会った転校生たちも、本人や家庭に事情があって奈川に来た子たちでした。

つまり、田舎暮らしに憧れているわけではない、ごく一般的な若者が奈川に住んでいるのには理由があったりもします。

私はというと、その中間です。畑や酪農をやりたいわけではないし、実家の商売を継ぎたいわけでもない。1人でいるのが好きなので、静かで自然豊かな奈川って最高!!みたいな理由だけで住んでいます。

しかし考えれば考えるほど、もしかしたらこれは取るに足らない執着なのかもしれないとか、自分は田舎に縛られた視野の狭い人間なんじゃないかとか、どんどん思考の沼にハマっていきます (笑)

結局人生はなるようにしかなりませんが、もうしばらく葛藤し続けることになりそうな今日この頃です。

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